小児矯正

小児矯正が必要な理由

歯並びが悪いと?
歯並びが悪い子供たちが増えています。それは食べ物を噛まなくなった食生活にあります。
昔の日本の食卓というと焼き魚に野菜の煮物など、噛む力を求められる食事内容が多かったのですが、現代社会の食生活の欧米化か顎にも変化を与えているのです。

ハンバーグやグラタンなどの柔らかく、あまり噛まなくても良い食事を多く摂っていると、噛まない事により顎が鍛えられず、発達しないまま子どもから大人になってしまいます。

その結果、顎が細く、十分なスペースを確保できないまま乳歯が永久歯に生え換わる為、歯並びの悪化を招き、様々な弊害を引き起こしてしまうのです。

歯並びや噛み合わせが悪いと起こる弊害

①乱れた歯並びは歯磨きがしづらく、虫歯や歯周病になりやすくなる。

②下の位置がずれて、発音がしづらくなる。

③きちんと噛み合わせる事が出来ず、食べ物をよく噛めなくなる。

④よく噛めなくなる事で顎の筋肉バランスが崩れ、肩こりや頭痛が起きたり、姿勢が悪くなる。

⑤歯並びの見た目がコンプレックスとなり、思い切りわらえなくなり元気がなくなる。

自分に自信がなくなる。

歯並びの乱れは、口の中だけの問題ではありません。全身の発達や健康、そして心にまで影響を与えてしまうのです。子どもの心身の健康の為にも、なるべく早めに解決してあげましょう。

矯正治療を始める時期

永久歯が生えそろう前の6歳~10歳頃が、矯正治療開始に最適な時期です。
そして、13歳頃永久歯が生えそろったら、矯正装置をつけて本格的な治療に入ります。
子どもの成長する力をうまく利用すれば、スピーディーに矯正治療を進める事が出来るのです。

しかし、抜歯を避けて自然にスペース作りの準備をしていくには、乳歯の段かで治療を開始するのがベストです。
つまり、乳歯の段階で、検査や治療をし、この先の本格的な矯正治療に向けて準備をするのです。

顎の環境を整える早期治療

永久歯が正しく生えそろうようにあらかじめ土台を整える早期治療があります。
舌のくせを正す装置やあごを広げる装置を使って、あらかじめあごの環境を整えておくのです。
治療目標が達成できたら一度治療をストップし、永久歯が自然に生えそろうまで定期的な経過観察を行います。
永久歯が生え始める5歳くらいまでが矯正治療のスタートにもっとも適している時期です。
あごの成長、あごの奥で眠る永久歯に問題があればそこで発見できます。

ちなみに、永久歯が生える時期には歯と歯の間に隙間ができます。
これはあごがきちんと成長している証拠なので安心してください。逆にぴったりときれいに歯が並んでいるようでは問題です。

早い段階で矯正治療を始めるメリット

子どもには虫歯や歯周病の治療跡がほとんどなく、銀歯などの修復物がない分、大人に比べて矯正装置がつけやすくなります。
思春期に入ると、他人からどう見られているの、見た目を気にし始めます。歯並びや噛み合わせの悪さが気になり、口元を手で覆う子や、あまり笑わなくなる子が出てきます。

特にお洒落や流行に敏感な女の子は、その傾向が強くなってきます。

矯正治療を受けて見た目をきれいにする事で、自分に自信が持てるようになり、心身ともに明るく健康的な生活を送る事が出来るようになるのです。

歯科矯正治療は、単に噛み合わせを正して、よく噛めるようになる為にするのではありません。
子どもは傷つきやすく、「出っ歯」などと見た目の特徴をからかわれるだけで、自らに対する自信を失うことがあります。
早い時期に適切な歯科治療を施し、お子様の笑顔を守るように道しるべを作ってあげるのは、私たち親の役目ではないでしょうか。